2009年9月22日火曜日

VJWS #17 イベント告知 - 終了

2009年9月29日(火)
アップルストア渋谷1F
20:00-21:00

「Mac で始める VJワークショップ #17」

奇数月恒例、otona VJによるVJワークショップの17回目。今回は「Final Cut StudioによるVJ素材制作術 第1話」と題し、Final Cut Studioを使ったVJ素材の作り方を実演を交えて説明します。ゲストはArkaos「GrandVJ」のオフィシャルVJでおなじみのVJ you。初心者にも分かりやすい内容ですので、お気軽にご参加ください。

http://www.apple.com/jp/retail/shibuya/

QCWS #3 イベント報告


2009年7月25日 (土) アップルストア銀座3F
Quartz Composer ワークショップ #3
エンジルチカラ編

Quartz Composer × 演劇
女優、白山からんさんに5つの職業を演じてもらいました。


職業1 Pianist



[ストーリー]
ピアニストの初リサイタル。いつも弾けていた曲が演奏できずに苦悩する。

[解説]
Quartz Composer で作られたWebcam Piano と、DTM ソフト(Reason) を OSC で連携。
カメラで認識した画像上にある、架空の鍵盤を弾いて演奏します。
カメラは built-in iSight を使用。

職業2 Photographer




[ストーリー]
ファッションカメラマンをしていた娘が、田舎の父に替わってピアノ発表会を撮影。
お父さんのカメラを使用して撮影に臨む。

[解説]
Quartz Composer のみ使用。
VJ ワークショップ #16 (7/22) でも取り上げた、「Eye-Fi」を使用した画像のワイヤレス転送。
転送のタイミング(かなり気まぐれ)が合わず、スクリーンにはリハーサル中のスタッフの画像が出てしまいました。

本来は「撮影→メモリーカード取り出し→USB カードリーダ接続→画像転送→画面表示」という手順を自動化し、「撮影、即表示」となる予定でした。
通常のスライドショーソフトやVJ ソフトでは、「PC に新たに追加された画像」を自動で表示することはできませんが、Quartz Composer では可能です。



職業3 Japanese Teacher




[内容]
カラン先生の日本語教室

[解説]
音声認識エンジン Julius を使用した日本語認識と、Yahoo! 画像検索を Quartz Composer で統合した意欲作。
言葉に関連した画像をスクリーンに投影した。

会場のお客さんにも参加してもらったのですが、会場の騒音からか認識率が非常に悪かったのが残念。

当日は本体内蔵マイクを使用していましたが、PA からライン入力すれば、もっと認識率を上げられたと思います。
練習中は、誤認識から危険な画像が出る事もありました。(ex.リンゴ→隠語)



職業4 Fashion Model



[内容]
様々な衣装で登場するファッションモデル。Quartz Composer による映像をまとった新感覚ファッションショー。


[解説]
Quartz Composer のみで構成。
背景差分法で人物(白い領域)を判定し、そこに映像を投影。
ビデオカメラはPanasoni DVX100A (FireWire 接続) を使用。

撮影→投影→撮影のループができてしまうため、ハウリングのような症状を抑えるのに苦労しました。


職業5 Florist



[内容]
客席の光をカメラで検出し、スクリーンの対応する位置に花を投影する。
携帯電話の画面などを使ってお客さんに参加してもらった。

[解説]
光点の検出にCommunity Core Vision を使用。Quartz Composer との連携はTUIO プロトコル。
ビデオカメラはFashion Model と同じカメラにワイドコンバージョンレンズをつけて使用。
エレベータ(大きなリンゴマーク)の光や、客席の反射光など、目的以外の光を避ける画角や閾値の調整が必要でした。

QC入門4 サンプルを実行する

Quartz Composer でカッコイイ映像を作るにはどうしたらいいでしょうか?
近道は、カッコイイサンプルを探すことです。

Snow Leopard では、以下の場所にサンプルがあります。
/Developer/Library/Quartz Composer/Examples/
(Leopard では、/Developer/Examples/Quartz Composer/Compositions/)

また、Snow Leopard から、一部のサンプルがPatch Library の説明にリンクされるようになりました。



サンプルを例に、パッチの種類について説明します。これは
Image Texturing Properties Grid.qtz というサンプルです。
実行すると、Image が分割されて移動します。

パッチには赤紫のものと、黒と、青の3種類あるのが分かります。
(Leopard から配色が大きく変わりました。)
赤紫は、外部からデータを取り込むパッチ、青は画面に表示するパッチ、黒は中間で処理を行うパッチです。



この2に注目すると、形が違うのがわかります。
四角いパッチは、マクロパッチです。複数のパッチをひとまとめにしたものです。
ダブルクリックすると中に移動します。元の画面に戻るには[Edit Parent] ボタンを押します。
(キーボードショートカットは [Command + ↑])

マクロの作成などは別の機会に解説します。

青いパッチの右上には数字が書いてあります。これはレイヤーです。
画面に表示する順番(重なる順番)を表しています。この部分をマウスでクリックすることで、Layer を変更できます。(プログラムで変更することはできません。)


簡単ですが、以上で導入・入門編を終わります。


2009年9月21日月曜日

QC入門3 Quartz Composer でHello World!


Quartz Composer はプログラミングツールなので、画面をみても使い方がわからないと思います。
これから手順を追って説明します。

※Snow Leopard 版を基本に、Leopard 版との差異をできるだけ説明したいと思います。
(Tiger 版はサポートできません。)

どんなプログラミング言語でも、最初は画面に「Hello World.」という文字を表示するのが定番です。
この儀式を行わないと「K&R の呪い」がかかる、と言われています。


STEP 1. Patch Library (Leopard ではPatch Creator) を開く

Editor ウインドウの左上のボタンで、Patch Library を開きます。
機能モジュールのことをPatch(パッチ)と呼びます。

Leopard からの変更点は、「種類別に分類されるようになった」、「サンプルへのリンクが付いた」などが挙げられます。


パッチの数が多いので、下部の検索窓を使うと便利です。(Leopard は上部)
Patch Library を呼び出すキーボードショートカット[Command +Return] で、検索窓にフォーカスが行くようになっています。


STEP 2. Patch を置く

Billborad パッチとImage With String パッチを置きます。
Patch Library から上記パッチを探し、ダブルクリックするか、ドラッグ&ドロップするかして、Editor ウインドウ上に置きます。
どこにでも、何個でも置けます。


STEP 3. Patch をケーブルで接続する

Image With String の右側に[Image]、Billboard の左側に[Image] があります。
それぞれ、右側がアウトレット(出口)、左側がインレット(入口)です。
Image With String のImage アウトレット上で左クリックし、Billboard のImage インレットまでドラッグして線を引き出します。


正しく接続されると黄色い線になります。オレンジの線になる場合は何かを間違えてます。


STEP 4. Viewer で実行
Viewer ウインドウには既にHello World! の文字が表示されているはずです。


表示されていない場合は、Viewer ウインドウの[Run] ボタンを押してください。
Viewer ウインドウが出ていない場合は、メニューバーの[Window]メニューから、[Show Viewer]で表示します。


動作解説

Image With String は、入力文字列(String) を画像(Image) に変換します。
Billboard は入力画像(Image) を画面に表示します。
最初からあるClear は画面を単色(黒)で塗りつぶします。

各Patch のインレットの値は、パッチを繋ぐだけでなく、直接値を入力することができます。
パッチを選択して、Inspector を表示します。([Editor]メニュー>[Show Inspector])


数値(Number) を入れるもの、文字列(String) を入れるもの、チェックボックス(Boolean) など、入力値には様々な種類(型)があります。入力型が異なっていても、ある程度は自動で変換します。(たとえばString の所にNumber を入れる、など)その際、ケーブルがオレンジになります。

Image With String には、あらかじめ「Hello World!」という文字が入力されているので、何も入力しなくても、この文字を画面に出すことができました。



QC入門2 Quartz Composer を起動しよう


インストールが完了したら、Quartz Composer のアイコンを探しましょう。
/Developer/Applications/
にあります。([起動ディスク]>[Developerフォルダ]>[Applicationsフォルダ]の意味)

(Tiger (10.4) は/Developer/Applications/Graphics Tools/)


起動すると、こんな画面がでてきます。
ここでは、テンプレートを選ぶことができます。とりあえず [Basic Composition]を選んで [Choose] ボタンを押します。(Leopard は[Brank Composition])


起動すると「Editor」と、「Viewer」の2つのウインドウが開きます。



作成するときはEditor を、実行するときはViewer を使います。(実行しながら作成できます。)


QC入門1 Quartz Composer を手に入れよう

Quartz Composer の入手とインストール

QC は、Mac OS X 10.4〜 で使用できます。
しかし、OS X の進化とともにグラフィックエンジンは進化し、それを使用するQC もまた、大きく変化しています。
Leopard (10.5)、Snow Leopard (10.6)での使用を強く推奨します。

本稿では、最新のSnow Leopard での、Quartz Composer 4 の導入について説明します。
(インストール方法はどのバージョンも一緒です。)

STEP 0. 既に入ってないか確認

ルートディレクトリ(起動ディスクの直下、ハードディスクのアイコン)に「Developer」というフォルダはありませんか?


過去にXCodeや、iPhone SDK などをインストールしていれば、QC もインストールされています。


STEP 1. OS のDVD を探す。
Snow Leopard Update 版を購入した方はそれを、最初からSnow Leopard がインストールされたMac を購入した方は、本体付属のDVD を用意します。


STEP 2. オプションインストール
「オプションインストール」というフォルダの中に「Xcode.mpkg」というアイコンがあるので、起動します。(XCode のインストーラです)



STEP 3. インストーラの指示に従ってインストール
開発環境、サンプル、ドキュメントすべてをインストールするので、数GB の空きが必要です。

STEP 4. 完了


見つからない、開発ソフトは最新版でなきゃ!という方は、
Apple Developer Connection から無料ダウンロード(要登録)しましょう。
iPhone 用開発ソフト(iPhone SDK)でもOK です。


Quartz Composer とは


Apple の開発環境、XCode とともに、無償配布されているビジュアルフロープログラミング環境。

ビジュアルフロープログラミングとは、各機能(たとえば「画面に表示」)がモジュール(アイコン)化されていて、それを線で繋いでいくことで、プログラムを完成させる手法。

Quartz Composer では、Mac OS X のグラフィックエンジン 「Quartz」の機能がモジュール化されており、高度な2D/3D 画像処理を簡単に実行することができる。

多数のサンプルが収録され、音に反応するビジュアルイフェクト、スクリーンセイバー、iTunes ビジュアライザーなどを作成することができる。

標準でMIDI やOSC に対応し、MIDI コントローラを使用した操作も可能。
Javascript を実行するモジュールもある。
Plugin によってモジュール自体を作成することもできるため、応用範囲は非常に広い。

本来はMac のソフトに高度なグラフィック機能を加えるためのソフトだが、Quartz Composer 単体で使用しても、充分に楽しむことができる。

重要なことは、、、すごいことが「タダで」できる、と言うことです!



Quartz Composer ワークショップとは

奇数月恒例のイベントとして渋谷アップルストアで開催する「VJ ワークショップ」。
「Mac でVJ」をテーマに、これまで様々なソフト、機材、イベントを紹介してきました。

その中で取り上げたApple の 開発者向けソフト「Quartz Composer」に注目し、
「Quartz Composer ワークショップ」として銀座アップルストアにて、年4回のペースで展開しています。

ソフトの使い方をレクチャーするだけにとどまらず、実際にイベントで活用することを想定した、高度な応用例を紹介します。

2009年9月20日日曜日

QCWS #2 イベント報告

2009年4月19日 (日) アップルストア銀座3F
Quartz Composerワークショップ #2 ガンバッテMath篇

*未稿*





2009年9月19日土曜日

QCWS #1 イベント報告

2009年1月10日 (土) アップルストア銀座3F
QuartzComposerワークショップ #1 コトハジメ篇


Quartz Composer の紹介と、VJ ワークショップ#12 のゲスト、Vo. ナナセさんによる Live パフォーマンス。
音楽生成(Reason)、映像生成(Quartz Composer)、さらにVo にリバーブをかけることまで、全て1台のMacBook で行っています。



手に持っているのは、AudioCubesです。QC との連携も行いました。